tanayou0615

バーニング 劇場版のtanayou0615のネタバレレビュー・内容・結末

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

バーニング劇場版鑑賞。
村上春樹作品は最後までいつも読めない。。5ページほどでいっ‭たん本を閉めてしまってそのままってことが多いです。なので今回も原作は未読です。

パントマイムの蜜柑のように、ないものをあるように、じゃなくてないことを忘れる。
飼っていた猫も燃えたビニールハウスも水のない井戸も、ジョンスには見えない。見つけられない。
でもきっとヘミやベンには見えるんだろうなって思ってたと思う。うらやましいって。

田舎育ちのジョンスは都会的な匂いのするヘミを愛し、裕福なベンに憧れる。
そっち側に行きたくてたまらない。
ヘミが受け入れてくれたことで、自分の生きがいを感じたんじゃないかな。
ヘミがいなくなると自分がなくなる。
だからヘミのこと必死で探してたのかな。それってすごく歪んだ愛情な気がするけど。

真相はわからないまま、だけどやっぱりベンの話すビニールハウスは女性のことなのかな。
古くて燃やされたがっているビニールハウス。
ヘミも新しい連れの女も、どこかちょっと似ていて、ベンのまわりの友人とは違う雰囲気。ちょっとダサくて、でも自分が浮いていることに気付いてなくて、空気を読めず踊りだしたりする。
そんな女を自分のいる階級まで連れてきて、愛でてあげるのがベンの趣味なのかなって思った。でもそれも2ヶ月で飽きてしまう。
周りの友人は連れが変わっても当たり前に受け入れていて、ベンにとってはあるあるなんだなと思った。

ヘミが行方不明なだけなのか、殺されてしまったのかはわからないけど、どこかで消えたようにひっそり暮らしていて、ひょっこりジョンスに連絡したりするっていうのがいいな。
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