スティッキー

ジュディ 虹の彼方にのスティッキーのレビュー・感想・評価

ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)
3.9
なんとなく、夜中にジュディ・ガーランドのことを思い出してWikipediaを見ていた時に、この映画の存在を知ってそのまま鑑賞。

かなりおっかなびっくり見ていたんですが、幼少期の彼女の描写は20〜30%くらい。(ここが前面に押し出されて、かなり細かく描写されていたら私の精神がもたなかった)
それが、彼女のフラッシュバックで出てくるので、余計に彼女の晩年の苦しみがひしひしと伝わってくる。

彼女の気持ちになって考えて、一番最初に思いついた文言が『人間らしくありたかった』でした。
よくわからないまま洗濯機の中に放り込まれて、気づいたら心も体も疲れ果てて、外に放り出されていたっていう感覚。
それでも立たなきゃいけない、歩かなきゃいけない、1歩踏み出すだけで動悸や息切れがする、眩暈がする、誰か助けて

でも誰も助けてくれない。
すごくすごく、精一杯生きているのに、もう私は限界なのに
こんなに手を伸ばしているのに、なぜ誰も掴んでくれないの、なぜ孤独なの。

レニー・ゼルウィガーの空白で語る演技が素晴らしく、彼女の孤独や精神状態がものすごく上手く描写されており、終始胸を押さえて、眉間に皺を寄せて、食い入るように鑑賞しました。
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