「憎しみに居場所なし」
この上映館の少なさに悪意すら感じます。
スパイク・リーによる現代へのアンチテーゼ。
息がつまるほどの憎悪。渦巻く人間の悪意。
現実から目を反らせまいとするラストには愕然としました。笑いで終わらせてなるものかという突きつけがしかし、この作品には絶対に必要なものだったのでしょう。
「OH HAPPY DAY」「Ball Of Confusion」など劇中流れる知っている曲に心躍らせていると、最後の「Mary Don't You Weep」に追い詰められる羽目になります。
私は「グリーンブック」は好きですが、それでもスパイク・リーがあの作品に批判的な理由がわかりました。
すごいものを見た……
