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存在のない子供たちのnaoズfirmのレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
3.6

親🎬

ストーリーはベイルートのスラム街を舞台に貧困にあえぐ主人公が"自分を産んだ罪"で両親を訴える姿を描いた作品でした。作品は貧困・難民・刑務所・人身売買など社会問題を軸に、大人たちの都合で人生を狂わされ、生きる子供たちを描いていました。愛もないのに、養う余裕もないのに何故子供を産むのか、残酷で無責任な社会に怒りを感じました。自身の子供も産まれたての赤ちゃんにも人とのしての権利があり、親の判断や身勝手な理由で侵害できるモノではないと個人的なは考えます。両親が出生届を提出していない事で社会的に存在を認められず、教育を受けることもできず一日中家族の為働く環境、唯一の心の支えであった妹が強制的に結婚させられるなど主人公を取り巻く環境は想像を絶するモノだらけでした。毎日生き延びることに必死で地獄のような日々を過ごす主人公の瞳は怒り・苦しみ・悲しみ、貧困層の絶望が映し出されていました。彼が生きていることを実感できるような未来、当たり前の生活を送れるようになることを心の底から願います。
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