停滞

帰れない二人の停滞のレビュー・感想・評価

帰れない二人(2018年製作の映画)
3.9
3つくらいの時間軸が切り取られている。話の内容は過去の作品と共通して現代の中国の状況を背景としつつも今作は表面的にはヤクザの愛憎劇、話の構成も考えると2時間の映画では刹那的に語られてしまいがちな人と人との繋がりを長い目で描写しているなと思った。山河ノスタルジアもこんな構成だったかな。美人と老け始めたおばさん両方ができる42歳のチャオ・タオ氏は監督の妻だと確認してミューズ〜、生き生きしている。公園のような場所での現代ダンスが気に入った。恋とさよならとハワイでも結婚式のダンスビデオ収録として公園で踊っていたけどシュールさが癖になる。
ラストはよくわからない中途半端な終わり方にも思えるが、物語の続きはビンを追いかける展開を想像させる。映画の時間的打ち切りとして描かないことで関係が続くことを逆説的に描いていると思った。
停滞

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