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イメージの本のordinalのネタバレレビュー・内容・結末

イメージの本(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

様々な映画などから借用した映像(イメージ)とゴダールの語りにより、時代の変化における戦争(神聖)、革命・芸術(生き方の変化)などが綴られている。

予告においてゴダールは、本作は政治的な示唆ではなく我々のために映画を作るということをYes/Noで答えているが、世界の不条理や耐えない戦争に対する怒りを客観的な映像で示すにしても、そこには宗教が密接に関係しているのではないか。
映画以外で本作を成す要素である音楽、絵画、文章はどれも歴史の中で信仰を表してきているが、ジャケット中央にある人差し指を立てるポーズが天上または神の子羊の到来を表すように、それらの手法は抽象的・記号的な暗示でしかない。一方で映像は具体的なイメージを伝えることができる、映像こそ聖書になり得る、そのような意味合いで「言葉は言葉たりえない」ために「"映像"の本が必要」という表現(訳文)により映像技術の進化と映画の賛美が主張されているのだと、筆者は解釈した。
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