BOB

誰もがそれを知っているのBOBのレビュー・感想・評価

誰もがそれを知っている(2018年製作の映画)
3.5
アスガー・ファルハディ監督のクライムミステリードラマ。

ブエノスアイレスに住むスペイン人ラウラが、妹の結婚式に出席するため、二人の子供とともに帰郷する。披露宴の夜、何者かに娘を誘拐される。

Todos lo saben, excepto...

誘拐事件の犯人探しミステリーより、疑心暗鬼に陥る家族ドラマがメイン。誘拐事件をきっかけに、互いに助け合って生きてきた大家族の過去が明らかになり、崩壊していく。

想像していた「それ」とは違い、結末の意外性はあったが、心理サスペンスとしてのパンチは弱め。アスガー・ファルハディ監督作品には、底なし沼にはまっていくような感覚を期待しているので、何か物足りなく感じてしまった。

冒頭のシーン。帰郷にはしゃぐ主人公家族に注がれる、村人たちの冷たい視線が印象的。

ブドウ農園や結婚式など、スペイン郊外の暮らしが見れたのは貴重だった。

ペネロペ・クルス&ハビエル・バルデム夫妻が元恋人役で共演。ペネロペ・クルスは母親役が良く似合う。美しさと逞しさを兼ね備えており、とても魅力的だ。父親役にはリカルド・ダリン。『ペーパー・ハウス』のデンベルも出演。

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