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アップグレードのmのレビュー・感想・評価

アップグレード(2018年製作の映画)
4.7
ジェームズ・ワンとのコンビでお馴染みのリー・ワネルによる、「インシディアス 序章」に続く監督作。妻を殺され自らも四肢麻痺となった男が、最先端AIチップを体内に埋め込み肉体をAIの制御に任せる事で復讐に立ち上がる。

序盤で主人公の苦しみをみっちりと重く描いている事が効いていて、ただのふざけた映画にはなっていない。正直ここまでしっかり重く描くとは思っていなかったので、嬉しい驚き。ワネル監督、巧いです。

『肉体をAIに操られている人間によるバイオレンス』という奇想を見事に具現化していて、思わず爆笑してしまう程にユニーク。肉体の動きは機械的=非人間的、表情には人間的な感情がもろに現れていて自分の肉体がしでかしている暴力にビビっている、という演じるのが難しい差異を見事に演じ切った主演のローガン・マーシャル=グリーンがお見事!殺陣の振り付けも凝ったカメラワークも素晴らしい。
主人公VS実行犯のボスとの対決は「リベリオン」の主人公VSラスボスを想起させる面白さ!

意外な黒幕となかなかシビアなラストが心に重く残る。主人公の妻役の女優の芝居の弾けた可愛らしさが印象深い。
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