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アップグレードのnakakuranのレビュー・感想・評価

アップグレード(2018年製作の映画)
3.5
発想がいいなあと思った。
自動運転車が実現しつつも従来の自動車も残っているくらいの近未来。犯罪に巻き込まれて妻を殺され、自分の体は首から下が不随になってしまった主人公。復讐を果たすために天才技術者でCEOの友人にチップを埋め込んでもらい体の自由を取り戻すが、そのチップには動作をサポートするための対話型AIも搭載されていた。
要は体の自動運転を実現する話。

アクションだけでなく、体が動かせない状態で何もできない苛立ちや、体の自由をAIにゆだねた時の驚きや戸惑いなども丁寧に映像にされていてよかった。

意思決定のありどころについて。繰り返し動作の自動化が意思決定の自動化にすり替わっても、人は便利さが増した感じて簡単に許容する。最終的に人が判断するとかいっても、人の意思なんてものは簡単に誘導されてしまう。
劇パト2の「戦線から遠のくと、楽観主義が現実に取って代わる」の一連のセリフがふと思い浮かんだ。
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