レコ屋を営む男やもめの父と医大を目指す一人娘の分離の話でした。小津っぽいテーマかつ比較的丁寧な作りなので、楽しく鑑賞できました。
印象に残るのはオリジナル楽曲のクオリティです。この父娘はジャムる日課があるほどの音楽マニアで(ハウススタジオ有り)、親子バンドを組むのですが、曲がポップでいいんですよ。
オヤジはウィルコとかアニマルコレクティブとかが好きなゴリゴリのインディロックマニアで、作るリフとかも正直地味なんですが、娘の方はおそらくR&BとかEDMとかも消化しており、ポップセンスが半端ない。オヤジの地味なリフをダンスビートにかぶせて名曲に仕上げるなど、才能がヤバかったです。
分離の話なので、それぞれ新しい道を歩みゆくプロットですが、分離のセレモニーとして親子バンドのライブが描かれていて、きちっと盛り上がり感動しました。
正直、かなり地味な作品ですが、誠実なのでJGM(地味ガーエーマニア)で音楽好きならば観ていて損はない作品だと思います。
…割と好みのガーエーなのに今回は短めの感想文です。理由はコメント欄に。ちょっと腹の立つことがあり、筆が乗らなかったのです。