KKMXさんの映画レビュー・感想・評価

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ルナ・パパ(1999年製作の映画)

4.5

 タジキスタンの鬼才・フドイナザーロフ監督のおそらく代表作たる本作。いやいや、すげぇパワーが炸裂しまくりの傑作でした。よく言われるようにクストリッツァとの類似性は指摘できますが、自分が観た2本は両方と>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 カ…カテェ!まるで溶岩石のように凝り固まったフリッツ・フォン・エリックの毒親ぶり!

 WWEきっかけでプオタになったKKMXちゃんとしては本作マストな作品で、大嫌いなA24だがスルー不可避なので鑑
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

 これは多分合う、と直観を信じて鑑賞。なかなか良かった、後半楽しみです。
 原作未読です。21世紀のマンガは闇金ウシジマくんとプロレス地獄変、刃牙くらいしか読まないので存在も知らなかった。浅野にいおは
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コシュ・バ・コシュ/恋はロープウェイに乗って(1994年製作の映画)

4.0

 初フドイナザーロフ。タジキスタンの映画自体多分初めてです。なんとも不思議な手触りの作品で、少しクストリッツァに似ているけど、あれほどギトギトはしておらず、全体的に清涼感があります。
 とはいえ、内戦
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テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

 いや、これはさすがに傑作でしたね!シスターフッドの金字塔、元祖シスターフッドと呼ばれる本作は、むしろ現代に再評価されるのは当然でしょうね。
 シスターフッド映画は女性が連帯して男性の有害性にNOを突
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.2

 のっぺりハンサム監督が予想通り引退宣言をのっぺりと覆して、のっぺりハンサムと復活。本作は世界中に散らばるのっぺりハンサムマニア待望の復帰作で、自分のTLものっぺりハンサムとは言い難いくらい皆さん熱く>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.1

 話題作を今更ながら観てきましたよ〜!なんとなく合わなそうと敬遠していましたが、実際に観てみるとそんなことはなく、悪くなかったです。
 ファーストリテーリング主導の大資本映画が、こんな清貧な生き方を尊
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ボブ・マーリー ラスト・ライブ・イン・ジャマイカ レゲエ・サンスプラッシュ デジタルリマスター(1980年製作の映画)

3.7

 マーリー師匠のジャマイカにおけるラストライブを映画化……に見えますが、このドキュメンタリーは『レゲエ・サンスプラッシュ』という、数組のグループのライブ・パフォーマンスを収録しつつ、レゲエのバックグラ>>続きを読む

フレディ・マーキュリーThe Show Must Go On(2023年製作の映画)

2.5

 ミュージック・エアとかの音楽ケーブルテレビで放映されそうなTVドキュメンタリー風の作品。時間も短く、テーマを絞っているわけでもなく、その割には情報量が多いため消化しづらく、漫然とフレディについて関係>>続きを読む

ROLLING STONE ブライアン・ジョーンズの生と死(2020年製作の映画)

3.5

 ストーンズの創始者でありながらバンドを追放され、復活を遂げられないままどん底で負け犬として死んでしまった悲惨な男・ブライアンの人生と死の真相に迫るドキュメンタリー。ブライアンの死は殺人だ、という説は>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.8

 自分にとって最重要監督のひとり、三宅唱の新作なので優先的に鑑賞。いやいやいや〜素晴らしすぎ!ホントに素晴らしい!前作『ケイコ 目を澄まして』に勝るとも劣らない傑作ですよ。しかし、『ケイコ〜』も本作も>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

 評判の高い本作。しかし、あのランティモスが正調のフェミニズム映画なんて撮るはずがないため、かなり警戒して鑑賞しました。

 結果、ラスト直前までは、主人公ベラの快進撃にアガりっぱなしでしたが、ラスト
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ポエトリー アグネスの詩 4K レストア(2010年製作の映画)

4.2

 4Kバージョンを劇場で鑑賞。前回のイ・チャンドン特集で本作(とグリーンフィッシュ)は見逃しており、特に本作は観ないとな、と思っていたので良いタイミングでした。


 ヘルパーしつつ生活保護を受け、バ
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ファイティング・ファミリー(2019年製作の映画)

3.8

 カ…カテェ!フィルマきってのおすすめマスター・こぅ閣下に指摘されて関心を持った本作。ロック様(俳優ではなくスーパースター…この呼び名はWWEではプロレスラーを意味する)信者としては観ないワケにはいか>>続きを読む

無理しない ケガしない 明日も仕事! 新根室プロレス物語(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

 カ…カテェ!非常に素晴らしいドキュメンタリーでした。シンプルに感動しました。だいたい3部構成で、前半は新根室プロレスの紹介、中盤はリーダーであるサムソン宮本さんの闘病記、終盤はサムソン亡き後の新根室>>続きを読む

ボブ・マーリー ルーツ・オブ・レジェンド(2012年製作の映画)

4.0

 いや〜やっとこさ復活しました。

 遅ぇ〜けど、新年1発目は今年伝記映画にジャマイカラストライブのドキュメンタリーと話題になりそうな偉人、ボブ・マーリー師匠の公式ドキュメンタリーを鑑賞しました。
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ミッシェル・ガン・エレファント “THEE MOVIE” -LAST HEAVEN 031011-(2009年製作の映画)

4.0

 2023年ラストの感想文は、チバ追悼ということでミッシェルのラストライブ。ドキュメンタリー映画としてリバイバル上映されたため、こりゃ鑑賞せねば、と足を伸ばして観てきました。

 1997〜98年ごろ
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

 突然、本作を観たくなり鑑賞。ちょうどリアルタイムで上映されている時に映画館で観たのですが、実はそれっきりだったガーエーです。ハヤオの代表作たる堂々たる作品であることは当時から理解していたのですが、何>>続きを読む

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.0

 ものすごくハマるわけではないですが、なかなか良かったです。ただ、妖怪がたくさん出てくる映画ではなく、それが少し残念でした(俺っちは割と妖怪好き)。思ったよりもシリアスな話でした。
 一番印象に残った
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Bi Gan | A SHORT STORY/ビー・ガン | ショートストーリー/壊れた太陽の心(2022年製作の映画)

4.5

 仕事終わりに天才をキメてきましたよッッ!15分500円の極上夢体験、最高ッッ!

 やはり天才の夢は、短くても深いところに刺さりました。単に美しい夢という感じではなく、深い記憶にアプローチされるよう
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キャロル・キング ホーム・アゲイン ライブ・イン・セントラルパーク(2023年製作の映画)

4.0

 キャロキンのライブ映画が上映されていると聞き、レアな感じに思えたので鑑賞。ちなみに自分はキャロキンには詳しくなく、ベスト盤野郎です。タペストリーはさすがに聴いておりますが。

 ちなみにこのライブは
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

2.1

 タイトルから自分好みと踏んで、長丁場覚悟で鑑賞しましたが、カンは外れてまったく合わない作品でした。
 長尺で余白をたっぷり使った表現方法は、好きな人にはハマるのでしょうが、自分の好みの真逆で、ひどく
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蝿の王(1990年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

 ウィリアム・ゴールディングの原作は、人間の根源的な悪を描いた傑作とされています。自分は読書苦手ながら原作には以前から興味があり、それを映像で観れるとのことなので、満を持しての鑑賞と相成りました。
 
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アントニオ猪木をさがして(2023年製作の映画)

3.9

 賛否両論、というか否が目立つ本作。先日も高田延彦がツマランと言及してプチ炎上、すると本作擁護派の永田さんが高田を「いいんだね、殺っちゃって」イズムで老害と一刀両断。このように場外では爆死映画のど真ん>>続きを読む

シーナ&ロケッツ 鮎川誠 ~ロックと家族の絆~(2023年製作の映画)

4.3

 シナロケの鮎川誠のドキュメンタリー。とは言え、シーナの話や娘たちの話も多く、鮎川家のドキュメンタリーのような雰囲気でした。自分はこれまでシナロケにハマったことは無く、ほとんど知らないエピソードばかり>>続きを読む

ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)(2022年製作の映画)

3.0

 う〜ん、イマイチなドキュメンタリー。正直、割と知られたゴダール像を周辺の人たちが語り下ろすタイプの作品で、新鮮味もなければ驚きもない感じ。ゴダールの深いところを突っ込むような雰囲気は無くて、正直退屈>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

 何気にハヤオの新作を観るのは『ハウル〜』以来で、巨匠の晩年はたいていパッとしない作品を生み出す傾向があるため、期待しないで鑑賞しました。実際、最盛期のクオリティには足元にも及ばない完成度ながら(ハヤ>>続きを読む

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.7

 ピクサー作品なので鑑賞。まおも。以前からピクサーには興味を持っておりまして、劇場作品はボチボチ観ているものの、実はあまりしっくり来たことが無いのです。じゃあ何故ピクサーを追っかけているのかと問われる>>続きを読む

カールじいさんのデート(2023年製作の映画)

3.7

 『マイ・エレメント』を観たら付録でやっており鑑賞。犬の習性ギャグが面白かった。挨拶する時に相手の尻の匂いを嗅ぐ、とか。人間がやったら即逮捕なので、こういうギャグは割とマッドで面白い。あと、白髪染をし>>続きを読む

ザ・ローリング・ストーンズ/レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー(1982年製作の映画)

3.9

 81年のライブをパッケージした作品。会場は2ヶ所、ライブ自体は3つ?かな。前半は屋外、中盤は屋内、終盤はミックスという構成です。

 本作を観るのは2度目で、数あるストーンズ映像作品でも、あんまり興
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ナイン・マンス(1976年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

 ハンガリーの映画監督の作品とのことで、何となく合いそうなので鑑賞。しかし、その予想は外れ、合いませんでした。正直言って主人公ユリのキャラが割と独特で、あんまり消化出来なかったというのが実情です。>>続きを読む

泥の河(1981年製作の映画)

4.4

 久々のブルースタジオで鑑賞。いや〜素晴らしい名画でした。

 舞台は昭和31年の関西、定食屋の息子が廓船の姉弟と仲良くなり、世界の不条理を少しずつ知っていく話です。

 自分はなんでも言語化するのが
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

3.7

 お、重い……こりゃ重すぎる人生ですねぇビョルン・アンドレセン🥶
 クソ貴族ことヴィスコンティの『ヴェニスに死す』でスターになったビョルンの、知られざるシビアな人生を切り取ったドキュメンタリー。

 
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バービー(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

 グレタ・ガーウィグ作品なので鑑賞。もはやガーウィグ印はテーマ性も含めてクオリティが保証されているので、本作も当然面白かったです。本作はこれまでの生真面目な作風ではなく、くだけた雰囲気のコメディでした>>続きを読む

特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト(2023年製作の映画)

3.9

 2017年に前情報ゼロの状態で『劇場版 響け!ユーフォニアム〜届けたいメロディ〜』を観て以降、シリーズの大ファンになり、今回も当然鑑賞。
 心象描写が丁寧なシリーズで、スピンオフの『リズと青い鳥』は
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マグダレンの祈り(2002年製作の映画)

4.1

 アイルランドの女性シンガー、シネイド・オコナーが亡くなってしまったので、若き日のシネイドがブチ込まれていたカトリックの収容施設・マグダレン洗濯所を描いた本作を鑑賞。実話に基づくキツーい話でした。しか>>続きを読む

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