まいこ

読まれなかった小説のまいこのレビュー・感想・評価

読まれなかった小説(2018年製作の映画)
3.0
1冊の本をめぐって繰り広げられる父と息子の軋轢と邂逅を、膨大なセリフと美しい映像で描いたヒューマンドラマ。知人の父子の物語に魅了されたジェイラン監督が、自身の人生も反映させながら完成させた。

街の人々、知人、様々な人々と、延々と談義し最後は父子の話に戻る雰囲気がドキュメンタリーちっくで長いしそこに娯楽性があるかと言われれば微妙。トルコの今が物語に反映されている。
主人公・シナンの書いた小説をそのまま映像にしたようで面白いけど、それ以上に他作品のオマージュがあり、理解できたら面白さがさらに理解出来るんだろうなぁと。日曜の夕方に微睡みながら観たい作品。雲。

シナンは大学卒業後、トロイ遺跡のそばにある故郷に戻って小説を出版しようと奮闘していた。しかし誰にも相手にしてもらえず、作家になるという夢は遠のくばかり。競馬に明け暮れている引退間近の教師である父イドリスとは、反りが合わない。シナンは、父と同じ職業に就くことに抵抗を感じながらも、教員試験を受ける。
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