Eryyy678

アラジンのEryyy678のレビュー・感想・評価

アラジン(2019年製作の映画)
4.8
うまいなー「A Whole New World」でテンションMAXになるかと思いきや、終盤のストーリー展開が、オリジナル要素も含めてとてもハラハラし興奮しました。

ジャファーなど一部キャラのコミカルさが抑えられている反面、実写ならではのアラビアンな世界の重厚さや荘厳さ、人物描写やストーリーが丁寧で素晴らしかったです。
ジャファー、かなりダークな悪役になってましたね。

アラジンのパルクールやダンスがかっこいい。ジーニーとの友情も泣ける。
ウィル・スミスはさすがですね。似せるとかじゃなく、彼独自のジーニーを作り上げていてまるで違和感を感じません。

ジャスミンはアニメ版と比較してより意志の強い女性であると感じました。誰よりも民や国のことを思っているのに、女であるがために何の権力も持てず、ジャファーが国を侵食していくことに危機感を覚える。このヒロインの描き方が、現代のディズニーって感じですね。

個人的には、アラジンとジャスミンのダンスシーンが好きです。そしてエンディングもディズニーわかってるなーって感じ(笑)

アニメのほうは20年以上も前ですが、このストーリーは今の時代にやるからこそ意味のあるものなんだと思います。

「女性」としてではなく、「統治者」としてのジャスミン王女の器に焦点が当てられる。アラジンとジャスミンの出会い。そしてなんでも願いを叶える魔法のランプ。でも、他人の″愛〟まで手に入れることはできない。

他人の力を借りて手に入れたものは、結局は偽りで、そこに人の「心」はついてこないのだと。ありのままの自分を信じ、何にも束縛されずに「自由」に生きること。深いテーマがキャラクターそれぞれのストーリーに感じることができました。

「ありのままに」ってのは、ディズニーがずっと大切にしているテーマでもありますね。だからこそ、「僕を信じて」って言葉は、この作品で大きな意味を持っているように感じます。アラジンとジャスミンの心がリンクするその瞬間は、嘘偽りのない真実の愛の姿なのでしょう。
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