木曳野皐

青の帰り道の木曳野皐のネタバレレビュー・内容・結末

青の帰り道(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます


主題歌【たられば/amazarashi】
が観るキッカケだったので、
序盤の「もしも僕が天才だったなら」と言う台詞で泣きそうになった。
この映画の始まり方、所謂“イントロ”があまりにも完璧で、そこから続くメロディーが何とも“青春”。
キラキラしたモノばかりを並べて、
エンディングに持ってきがちなシーンが序盤からホームラン打ってた。
私もこの映画に出ててもおかしくないな、って思うくらいに“若者のすべて”が詰まっている。映画界のフジファブリックかよ〜!なんて。
元々amazarashiが好きでよく聴いていて、2020年にリリースされた【未来になれなかったあの夜に】では横浜流星がMV主演を務めています。でもここからの繋がりだったのは知りませんでした。むしろこの映画に横浜流星が出てるのを知らなくて出てきた時はビックリした。
amazarashiに一貫して言えるのは「過去への後悔、挫折」そして、それでも生き長らえてきた私達への「肯定と光」。
前向けよって背中押すんじゃなくて、
ずっと隣に立ってくれる力強さ。
きっと、ずっと側に居る事が何よりも難しい。
だけど私はamazarashiを人に勧める事は無い。
それは貴方自身で出会って欲しいから。
人生に挫折した時、夢敗れた時に
ふと開いたYouTubeのオススメ動画にamazarashiのPVがあるように、
自分で導かれてamazarashiに辿り着いて欲しいと思うから。
なんて、これは映画のレビューでは無くamazarashiのただのファンです。スミマセン。

俳優さん達の演技がリアルすぎて、
胸が苦しいんです今も。
どっか行きたい、大きくなりたい、ここではない何処かに、私も行きたい。
現在21、就職活動なんて全然してなくてバイト掛け持ち。友達は皆楽しい学校生活を過ごして就職して同年代の結婚の話もちらほら聞く歳に私もなってしまった。
私もいつの間にか“こちら側”の人間なんだなぁと年月を感じる。
“憧れるのは私がその人になれないから。”
よく聞く台詞だけど、
そんな“ないものねだり”の代弁者がこの映画であり、amazarashiだ!と私は言いたい。

昨日、つまりは七夕の街には笹の葉に短冊が飾ってあって、ふと目に止まったモノに
「今のともだちとずっといっしょにいられますように」と小さい子の字で書いてありました。
それがココ最近で1番感動したこと。
その点でも凄くタイムリーで胸が締め付けられました。
“今のともだちと”って所が凄くいい。
誰でもいいわけじゃなかった、
出会えて良かったなんて当たり前。
ずっと一緒に居て欲しいと、
名前も顔も知らない子の願いに私は胸を揺さぶられ感動したのです。

映画は少し物足りなくて(良すぎて時間足りなかった)、かと言って長くすると間延びしてたんだろうから良かったけど、結構頻繁に時間がガッツリ進んでしまっていて、それを風景やシーンで語るのではなく台詞で「もう1年だぞ?」って言われたのだけが個人的には惜しいところ。
私、その1年の間の君達も観たい!!!ってなってしまった…
それに東京行きの切符を見付けたところ、結局それで納得できちゃうんだ…って少し思いました。
だってあんな最期の電話してたら逆にもっと自分の事責めちゃわない?あの時「聴きたい!」って言えてたら生きてたぜ絶対…
なぁんて夢の無いことを考える現実主義かも知れません。

でもまぁなんと言っても横浜流星が良い。
なんとこの映画では横浜流星の、
通常、かきあげ、短髪の3パターン観れます。1口で3度美味しい横浜流星。
横浜流星の笑顔ってなんか人懐っこくて好きだなぁ。別にファンって訳じゃないのに。
横浜流星ファンはビジュだけでも相当な満足感味わえると思います。
木曳野皐

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