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ランガスタラムのSONIAのレビュー・感想・評価

ランガスタラム(2018年製作の映画)
3.7
インドの裁判ものや政治ものは対立構造が鮮明で結構好きだ。インドが抱える問題を浮かび上がらせて、主人公らは立ち向かっていく。

この映画の主人公は難聴であり学もそれほどなく、立場的には決して強くない。
地元を牛耳る村長に対抗するのも優秀な兄である。ここまでは勧善懲悪のストーリーかと思っていた。が、まさかの展開に驚いた。弱者である主人公のチッティがしたたかに牙をむく。タイトルの『ランガスタラム(舞台)』という意味がわかる。

ダンスはどれも良かった。
村の男たちのダンスは最近ボリウッドではあまり見かけなくなったが、農村ののどかな風景とルンギ姿の男たちは南インドらしさをかもし出している。

RRRでは毅然とした警察官を演じたラーム・チャランが人のいい村人チッティを演じていて、そのギャップも楽しかった。
この作品の「舞台」を一番楽しんでいたのはラーム・チャラン本人かもしれない。
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