滝井椎野

ランガスタラムの滝井椎野のレビュー・感想・評価

ランガスタラム(2018年製作の映画)
4.3
ストーリーが『男はつらいよ』風破天荒主人公の恋愛から社会派政治ドラマ、最後には徹底した超絶復讐劇へと展開が二転三転する。
時系列があっちこっちへ移るため(そんな話してたっけ?)(さっきのアレはどうしたんだろう?)と、油断していると置いていかれそうになるが、それでも最後にはしっかりと回収される脚本は見事。

主人公のキャラが、話が進むに連れてどんどん変わっていくのが話の深刻さを感じさせる。
最初は寅さんを彷彿とさせる破天荒さで、難聴というハンデも何のその、実に楽しそうに生きているのだが、最後はすっかりと復習相手絶対殺すマンとして悪漢をしばき回し、長い年月をかけたエクストリーム復習もやってのける。
このギャップがなかなかに良かった。
兄貴が襲われているシーン、ダウンした暗殺者達を丁寧に確殺していく場面なんかは痺れた。
そこからの、プレジデントを追い詰め棒でしばき回して殺すのもなかなか斬新で面白かった。

他のインド映画に負けず長尺の本作だが、これまた他のインド映画同様に楽しい歌とダンス、勢いある展開に全くダレない。
気づけばあっという間に映画が終わっていた。
滝井椎野

滝井椎野