このレビューはネタバレを含みます
パソコンやテレビの画面だけで物語が進行していくっていうのがとても新鮮だった!クリック1回するごとに新しい情報に辿り着くのでハラハラ度合いも半端ないし、とても見応えがあります。
何かがクリックされるまでマーゴットの交友関係の全体像が分からず、いつの間にかそればかりに気を取られるようになって犯人の目星もすり替わり、最後まで真犯人が予測できませんでした。
とにかく面白かったの一言に尽きます。
最初、マーゴットのPCの壁紙がパメラと2人で映った写真になっていた。仲良さそうなのに、母子のPCにデヴィッドと映った写真があまりないんだなと思って。
デヴィッドは、パメラの死を受け止めきれず、無かったことにしようと目を背け、娘と話をしなかった。マーゴットは父にも話せない悲しみや母との思い出を孤独に抱えていた。
デヴィッドはSNS上に残されたマーゴットの映像のふとした表情から、マーゴットにずっと寂しい思いをさせていたこと、娘を理解してあげられていなかったんだということに気づきます。
事件があった後に、壁紙は父との写真に変わっていた。マーゴットはきっとずっとこんな風に、お父さんと笑いたかったんだなと思った。
こういう時代だからこそ、生身の人間同士での会話とか理解は変わらず大事なんだよということも伝わってきた気がします。
あんな崖から落ちたのにマーゴット生きてた!?という感じはあったけど(笑)そこは無事で良かったね。
SNSを辿るうちに様々な疑惑が生まれ、信頼していた人間関係がぐらんぐらん揺さぶられる感じもまた見ていて飽きなかった。このスピード感もまた、SNSの良い所がよく反映されているのだろうと思う。
父役(主人公)のジョン・チョーがとにかくすごい。最初活き活きとしていた所から、どんどんやつれていくのがよく分かるのです。目の付け所もとても鋭くて、何だか自分も頑張れば彼のように何かの事件を解決できたりするのかな、なんて思えてきます。今の時代、警察に頼るだけではなく自分も「search」することができるのだという事実。
こういう映画がまた観たいです。