PC画面のみで映像を構成するアイデアに満ちたサスペンス
率直にとても面白かった
親が子を完全に理解することは無理だし、人の心にはいつも偽善と傲慢と無知が潜んでいるから大して仲良くない子を気遣うフリして注目を集めたり、無根拠な持論を振りかざしたり、心無いコメントをポチっと送信してしまう
考えさせられる部分もありつつ、二転三転とする展開に引き込まれてしまった
SNSに溢れる情報の藪を掻き分けて真実に迫るのはまさしく現代的なアイデアであり、PC画面に限定した視点は刺激的だった
監督もジャンルも全然違うけど「クロニクル」という作品ではカメラから直接見ているというアイデアが採用され、独特なアングルを生み出していたが、正直作品の内容との関連が弱く必然性が感じられなかった
一方「サーチ」はそもそもPC画面のみという縛りを基盤に物語を進めており、事件の展開にはその縛りの中で豊かな発想が持ち込まれていた
おかげで上手く乗せられ裏切られた時の驚きが大きく目を離せなくさせられた
余計な音楽入れず、PCの通知音などの日常的な電子音のみを多く使っていたのもかえってリアリティがありスリリングに感じさせていた
