甲神山亘

search/サーチの甲神山亘のレビュー・感想・評価

search/サーチ(2018年製作の映画)
4.2
オープニングでいちばん幸せだった日常が過ぎ去ったことを映像だけではっきり分かるように演出するなど、
完全なネット社会となった現代ならではの題材を活かしている斬新な映画。
妻が亡くなってから数年経ったある日、年頃の娘が行方不明になって心配になって心当たりのあるところにどんどんネットで連絡したり情報を集めたりするうちに誰のことも信用できなくなっていったり、父親である自分には見せたことのない娘の一面を次々と見せられて追いつめられていく主人公男性の姿をメインにし、

会話·メッセージ·写真·映像とほとんどがネット画面のみで進行するストーリーがここまでリアリティーある緊迫感を最大限に出せるのは新しい発見だったと改めて感じる。

まさにネットの光と闇を同時に描いた秀逸な作品。

ミステリー部分も正統派とはいえ力が入っており、娘の行方不明に強く関わっている人物が途中から何となく分かっていく流れ、そして動機にも説得力があって高く評価できるポイント。
甲神山亘

甲神山亘