Yuto

GODZILLA 星を喰う者のYutoのレビュー・感想・評価

GODZILLA 星を喰う者(2018年製作の映画)
3.7
--ゴジラとは飽くなき繁栄を求めた傲慢への罰。これを乗り越えるためには、より大いなるものへの献身を以て人という種の魂を浄化するしかない。


星を喰う者。それ即ち終焉の翼。
メトフィエスの思惑。悔恨と憎悪の果てにハルオが目にする未来。


アニゴジ最終章

3部作の中では本作が最も賛否両極端で、総合的には最も評価の低い作品と位置付けられているでしょう。特にラストシーンは大きな物議を醸しました。しかし私は本作が一番好きです。人生で最も心に残った映画の一つです。

アクションはほぼないですが、内容はシリーズの集大成です。
人間、ゴジラ、そして王たるギドラ。宇宙の森羅万象の相関関係を網羅しつつ、「献身」の名のもとに終焉を迎えるか、それとも新たな生き方を見出だすか。絶望に打ちひしがれる主人公ハルオの回答はいかに。

……なんとまぁクレイジーな脚本です。よくこんなものを考え付いたなと何回観ても感心してしまいます。
しかしこれって一見すると全く「ゴジラ映画」らしくないものに見えて、実は「ゴジラ」という作品のもつ「テーマ=原点」に回帰して、そこから新たな解釈のもとで紡がれる物語なんです。


ものすごくマクロな視点で描かれる「ゴジラ」。このシリーズに出会えて良かったです。面白かった。
Yuto

Yuto