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慕情のアンソロジーのくりふのレビュー・感想・評価

慕情のアンソロジー(2018年製作の映画)
4.0
【ヒンディレディの露わな欲望】

ネフリにて。2018年作、ネフリ・オリジナルのインド映画。『ボンベイ・トーキーズ』に続く、オムニバス・ドラマ4篇構成の第2弾、とのこと。前作は未見。前の方がよりシリアスらしく、次、みてみます。

これは面白かった!英題『Lust Stories』通りでわかり易い。1本除きすべて女性が主人公。インド女性の欲望4景4態が、程よく多彩に描かれます。邦題から受ける印象とは、かなり違いますね。

★Anurag Kashyap監督編

『パッドマン』で貞淑な妻役だったラーディカー・アープテーが、暴走ストーカー女教師となって、生徒に喰らいつく爆苦笑編。

その自己チュー支離滅裂ぶりが、意外やリアル。いるいるこういう女。で、被害者(笑)の男の子が面白くて。ボケてんのか達観してんのか、同じ目線で反撃せず、何となく鎮火させてしまう。…いいダンナになりそう?

★Zoya Akhtar監督編

仕事先の一人息子との肉欲に耽る若き家政婦。そこにヒビが入る事態が起こり静かに葛藤する。淡々と事態が進むだけで、不倫しているわけでもないのに、妙に禍々しい。日常に隠れた怖さについての物語。わからなかったのが、カーストの問題も含めたのかな?ということ。

★Dibakar Banerjee監督編

ある不倫の風景。崩壊している夫婦が、崩壊していないフリを続けるための、おぞましき物語。よくあるといえばそうだけど、インド俳優が演じると味が少し、変わってくる。

インド女性への抑圧が根底にあるらしきことが、何となく足元から冷やしてくる。

★Karan Johar監督編

カラン・ジョーハル監督の艶笑爆笑編。

性に興味津々の美人教師。しかし結婚した相手が“5こすり発射男”だったからさあ大変!日増しに欲求不満がつのり、誰にも相談できぬ彼女が出した秘策とは!?

…とにかく、演じるキアラ・アドバニが美しい!インド映画で、こんな美女による“アソコまでの”(笑)艶技が見られるとは!監督GJ!

それぞれ、インド女性のジェンダーについて、どうしたって香ってきてしまうので、全体では、そこが大きな価値だとも思うのでした。

<2019.3.31記>
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