心になぜ穴があくのかも分からないけど、心にあいた穴は、どんなにどんなに頑張っても家族の愛では埋められなかった。
彼は心の隙間を埋めたくて、ありとあらゆる種類の覚醒剤に手を染めていくけれど、薬物に依存すればするほど、心の穴は大きくなって、取り返しがつかないほど、沼に溺れていく。息子をどんなに救いたいと願っても、自分にはもう救えないと悟った時の、父の張り裂けそうな思いが、痛いほど伝わる。そんな父の愛と助けを最も必要として欲している場面で「力になる事は出来ない、支援者に頼りなさい」と突き放す場面は本当に辛すぎた。
依存から回復までの何年間にも及ぶ、ベストセラーの回顧録が基になってるとか。
