ポール・W・S・アンダーソンが監督する映画は二種類しかない、即ち滅茶苦茶面白い映画かそこそこ面白い映画かだ、という事ですけれども。
ミラヨボとトニー・ジャーの格闘戦はカットの切り替えが煩雑でなにをやってるか判らない、見せ場の筈の巨大生物退治も画面が暗くてなにをやってるか判らない。
パーティー内の主要の三人以外は頭数揃えただけのモブに過ぎない。
トニー・ジャーが扮するキャラクターを非文明人として明らかに下に見る描写のギリギリ感にハラハラする。
でもそんなトニー・ジャーがすこぶる可愛く、そして思いがけない熱い展開の後に訪れる最大の見せ場では滅茶苦茶にかっこいい。
果たして本作、そこそこに面白いポール・W・S・アンダーソン映画でした、と。