今紺

THE GUILTY/ギルティの今紺のネタバレレビュー・内容・結末

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

何が本当で何が嘘なのか、それを見極めて生きるのはただでさえ難しいのに、それが電話越しの音だけだったらどうなのか。

イーベンはどうして誘拐されたのか、アスガードはどうして緊急通報司令室に左遷されているのか。この2つの謎が少しずつ解けていく爽快感が非常に良い。少しずつ真実が見えていく内に人の印象が変わっていく所にもドキドキした。
最初は誘拐に動揺していると思っていたイーベンが、最初から精神を病んでおり起こしてしまった事件。少々粗暴な面が有りながらも正義感ある人物だと思っていたアスガーが、理性を捨てて起こしてしまった事件。力がなかったせいで、力を持ってしまったせいで、1歩を踏みとどまることができなかった罪。誰の身にも起こり得る事件だったと思う。
またミケルの警察は信用できないという態度に、もしかして過去の暴力事件も冤罪だったのでは、という思いも抱いた。

場面は緊急通報司令室から動かないが、緊迫感に包まれており飽きさせない。
作中で幾度となくアスガーが口にした「自業自得」という言葉が最後には自分に突き刺さる所が良い。「ギルティ」とは誰のどの罪なのかと考えさせられる。
今紺

今紺