MK345

THE GUILTY/ギルティのMK345のネタバレレビュー・内容・結末

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

緊急電話のオペレーターの話。映画の格好としては"一人のオペレーターの事務を観てるだけ"と言えてしまうが、電話越しに淡々と事件が進んでいくのを聴いているしかないというもどかしさや無力感を主人公と一緒にリアルタイムに味わうという凄まじい仕掛けの映画だった。また、映画中ずっと自分の警察としての正義感で被害者を救おうと奮闘したものの、結局勘違いで全て裏目に出てしまっていたと終盤悟ったときの主人公のやるせなさがきつかった。

ただこの映画、バッドエンドじゃなくて良かった。最後の「お手柄だわ」の後の、無音で主人公の顔を映すカットは、本当に潔くて鳥肌が立った。ここで初めて主人公は「人の命を助けることができた」と思うと同時に、もう一度「自分」と歩いていく勇気を得られたのだろうと思う。

だいぶ長くなったが、とにかくこの映画は主人公の心情をそこらの映画とは比べ物にならないほど強烈に味わえる、凄い映画だった。これは是非他の人にも観てもらいたい。
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