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THE GUILTY/ギルティのめのネタバレレビュー・内容・結末

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

母親があまりにも見てくれってうるさかったからという理由で見ることになったこの作品。
こんなにも衝撃的な映画だとは思わなくて、とにかく凄いとしか言葉が出ない、、。
あまり長くは語らないけれど、最後まで場所は変わらずこの電話のやり取りだけで90分弱が終わるという斬新さ、そしてその電話口の人物たちの声と音で全くその様子は映像として映らないのに全てが頭の中で描かれてゆく、この2点が何よりこの作品の魅力だと思う。おそらく観ている側が注目するのは何よりもこの「声」と「音」だが、カメラワークや彼の些細な表情や動作などの映像部分にもすごくこだわりが見えて、観ている間全てに五感が引き込まれていく感覚。凄い。
最後まで見てこのタイトルの意味が分かるタイプの作品が個人的に好きなのだけれど、時間が進んでいくごとに明らかになっていくこの事件の全貌と彼の正体、苦しい展開ながらも全て最後に意味が分かる感覚がとても爽快さのある感じ。
観ている間に何かが心の中に刺さり、観終わってからそれがじわじわと溶けていくような余韻が残る。シンプルな絵ながらも動と静のコントラストが美しく、それがまた事件の悲惨さを表現しているようで、なんてうまく繊細に作り込まれた作品なのだろう、、と感じてしまった。
本当に凄い。驚くほど語彙力の無いレビューになってしまったけど、とにかく圧倒されたし引き込まれたし、何より観終わった後の良い意味での疲労感。観る人に何も予習せずに作品を楽しんでほしい。とてもよかった。
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