マレーボネ

CLIMAX クライマックスのマレーボネのネタバレレビュー・内容・結末

CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

よかった!

一言でまとめると、
ダンサー「濃いメンツで飲んだ!(……ら酒にLSD入ってて阿鼻叫喚地獄絵図になって死人も出たけどとにかく濃いメンツで飲んだんだよ)」って映画。映画というより体感アトラクションかな。
ギャスパー・ノエ〜🙏😇って感じで楽しめた。

役者さん全員プロのダンサーらしく、オープニングのヴォーギングダンスがめちゃくちゃカッコいい。ずっと眺めてたいレベルだし、正直ここだけのために観る価値ある。

そこから中盤まで特に何も起こらない会話劇なんだけど、とにかくメンバーが濃い。人種、セクシャリティ、カルチャー、その他あらゆる嗜好がごちゃまぜでアクが強すぎる。次第にラリってきて地獄が始まるんだけど、そもそも十分カオスで、こういう坩堝感が今のフランスなのかなと思ったり思わなかったり。

後半は地獄。超長回しふわふわカメラワークでセックス!ドラッグ!バイオレンス!を眺めて酔って吐きそうになる。あそこまでやって決して露悪的にならず映像美や人間味に繋げてるのはやっぱりギャスパー・ノエ〜🙏😇って感じ。子ども出したのは鬼畜だけど。

登場人物多いし本編でハチャメチャになってるところを見てただけなのに、彼らの背景にあるストーリーや人間関係が鮮明に残っててビビる。お気に入りはデヴィッドで「お前実は童貞やろ!」とか「百合に混ざろうとすな!」とかツッコミながら見てた。

エンターザボイドはハマらなかったんだけど、今回のクライマックスは楽しめた。自分の体調によるのかもしれないけど、ちゃんとエンタメだったからかも。同じ歯に衣着せぬタイプでもラース・フォン・トリアーとはそこが違う気がするな。

本編スタート時に「世間に誇りを持って送るフランス映画」って書いたり、インタビューで「アルコールの恐ろしさを啓蒙したかった」とか嘯いてたのもポイント高い笑
マレーボネ

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