IT坊や

CLIMAX クライマックスのIT坊やのネタバレレビュー・内容・結末

CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

饗宴!饗宴!饗宴!地獄!地獄!地獄!
最高すぎて最悪すぎる。
いや、こんなの作って良いのか…?

ダンサーたちのドラッグパーティー。
序盤の雪景色→インタビュー→ダンスシーンの流れが美しすぎて、傑作だと確信。
人体の美しさや拡張性がこれでもかと演出されるダンスシーンはひたすら見事で、めちゃくちゃに圧倒されました。

しかし、その後の地獄絵図は、事前の予想を遥かに超えたもので…、、。
当方、いじられキャラとして生きてきたこともあり、大学時代は酒を一気飲みすることも多く、数多くの失敗を重ねてきましたが…。
その濃縮還元みたいな映画…。

人間、やっぱり理性が1番大事だと再確認しました。本能領域だけで関わると、あんなに悲惨な絵面になり得るのか…。

「ダンサー」という職業を当てたのが本当に秀逸ですね。偏見だけど、奔放な生き方をしているイメージはあるし、何より、内面の体験を外的な身体運動で表現し得るポテンシャルが凄まじい。
バックでめちゃめちゃな動きを続けるダンサーはホラー味に溢れつつ、やっぱり魅力も備えていて、本当に凄い絵を魅せて貰いました。

私は、基本的に真面目に生きてきたので、酒とかタバコとか、そういう退廃的なものへの憧れが何となくあるのです。本能を解放したい欲求とでも言いましょうか…。
しかしまぁ、やはり人間、真面目に地味に生きるのが最善だと再確認しました。恐ろしい、恐ろしい!怖すぎる、怖すぎる!

後半はもう、薄目でしか観れませんでした。酒をあおりながら観ましたが、それもある意味皮肉に感じる始末…、、。

これからの人生の教訓において、奇しくも非常に大切な一本になりました…。
とはいえ、観たことのない地獄を魅せてくれた事、大変スタイリッシュな映画体験であった事、この2つは紛れもない事実であり、その点は心からの賞賛を送ります。
とんでもない映画でした…!
IT坊や

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