茉恭

キングダムの茉恭のレビュー・感想・評価

キングダム(2019年製作の映画)
4.5
上映日が決まった頃に原作をアニメで予習していました。
とりあえずシーズン1と思っていたら、見事にどハマりw

まず言いたいのは、この作品は紛れもなく、
山崎賢人と吉沢亮の代表作品になったと思う。

若干20代の二人が、この役に命を賭けていたことが節々から伝わります。
山崎賢人は前作「羊と鋼の森」やホスト役のドラマなどで観ていて、顔が良いだけで力のない役者と思っていました。
違った!ぜんぜん違った!なんだろこのコロコロ変わる表情…。
特に左慈との決戦は、揺れに揺れる信の表情を見事に表現していて、
ずーっと泣きっぱなしでした。

そして前から注目していた吉沢亮!
彼にも今回は良い意味で裏切られました。
吉沢亮は「訳ありの薄幸の少年」をやらせたら最高だと思っていて、
ずっと不幸でいてほしい役者第一位だったんですがw
今回のひとり2役は、本当にお見事でした。
漂と嬴政、この格差ある二人の性格を、よくあそこまで演じきったなと。
演技の引き出しが多いのでしょうねー、若いのにすごいなぁ…。

他の役者さんもとても役にはまっていて、観ていてしっかり世界に入り込めました。
漫画原作の実写化としては、これはかなりハイレベルだと思います。

そして今では世界に誇るクリエイター田島光二を、こんな贅沢に使っていいんですかね?!
山の民の衣装ですぐに解りました。
もう別次元の生き物に、別次元の戦士を作らせたらそりゃ目立ちますねw
今回は小道具に相当情熱を感じました。やっぱり藤原カクセイさんでしたねw
しかし、なぜ満点を付けられないのかというと、
ダセえんですよ。一番大事な分岐のシーンが!
なんでここで手を抜くかなー?あぁ、しんど。
編集も素晴らしかったのに、なぜ王騎軍に追われて漂が先陣を切った大事な大事なシーンを!!!!!あんな安っぽくしたんでしょう???

それと信を待つ戦闘シーンも、なんだか視野が狭い。
長澤まさみ、カッコいいんですがたぶん身体が固いんでしょう、流れるような剣使いがいまいちなんですよ。
あのシーンはもっと広角で撮るべきだったんじゃ?とも思ったり。

そんな訳で、もう1回観に行きますが、この2つのせいで満点ならず。
でも素晴らしい作品でした。惜しいなぁ。

余談ですが、王騎役の大沢たかおさん、
ぜってーアニメ観たでしょ?!wwwww
アニメの王騎の実写版になってましたwwwww
茉恭

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