みーくる

ヘイト・ユー・ギブのみーくるのレビュー・感想・評価

ヘイト・ユー・ギブ(2018年製作の映画)
5.0
シンプルなポスターからは想像もつかないくらい壮絶な映画でした
冒頭から良い家族すぎて泣きそうになるんだけど、それだけのハートウォーミングストーリーではありません

「スラングを白人が使うのはクールだが黒人が使うとギャングになるので使わない」など処世術を身につけて生きていた女子高生のスターですが、無実の幼馴染カリルがブラシを持っていただけで警官に射殺されてしまい、カリルのために、そして過去に亡くした親友のナターシャを思い、戦うことを決める

単に白人対黒人じゃなくて、スターの父やカリルが麻薬関係でギャングとの繋がりを持っていたり、スターが証言したことでそのボスであるキングの恨みを買って命を狙われるなど、きちんと地元の治安の悪さや闇が描かれている

父親が(白人の)彼氏に不信感をもってたりとか、母親がリスクを案じてスターが証言することに反対していたりと、身内でも考え方に違いがあること、それでも最終的にスターの意思を尊重するところが素晴らしい
友人との喧嘩も一言がきっかけですが浅いものではなく、スターの決心は間違ってないと思った

タイトルの元ネタとなったTHUG LIFEの定義=「The Hate U Gave Lil' Infacts Fuck Everybody」(子供に与えたに憎しみが全てを蝕んでいく)は2PACの言葉 彼の曲もチェックしたい

名付けの大切さというテーマもあったし、物語としてもものすごく引き込まれた 本当に観てよかったです
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