【香港コンプラ警察】
実は私、去る11月12日~13日にかけての一泊二日で検査入院をいたしました。
(あ、全然命に関わるような病気ではございませんので御心配なく(^^))
ただでさえ引っ越しだのなんだのとバタバタしている時期ではあったんですが、正確に言えば引っ越しよりも昇進よりも以前からこの入院の方が予定されておりまして、「どんなに魅惑的な約束が後から来たとしても、先にした約束を守る」というのが個人的なモットーのdmは、「あーだこーだ」と先延ばしにすることもなくキッチリとお勤めを果たしてまいりました(笑)
っていっても「Phモニタリング検査」っていう検査だけだったので、検査機器を装着したらあとは24時間何もすることなし・・っていう、究極の放置プレイなんですけどね・・(;^_^A
まぁその検査は大学生の頃にも一度やったことはあったので、大体どんな検査かは知ってましたし、当時よりも格段に「暇潰しアイテム」も増えておりますので、実は「入院中は何をしよっかな~?」とちょっぴりウキウキしていたという、他の人が聞いたら若干(いや、かなり)引いてしまうような事を考えていたdm(笑)
とは言え、飛んだり跳ねたりも出来ないし、機械を着けたままでは外出も出来ないので、結局は「ほぼベッドの上」。
と来れば「映画でしょ!」
ということで、事前に「アマプラ」「ネトフリ」から観たい映画をタブレットに数本DLしておき、Wifiが使えなかった場合でも対処可能な状況でイザ出陣。
・・・でもあれだね。
いざ「さぁどうぞ!」って言われると、案外観れないもんなんだよね(;^_^A
何となく気持ちが落ち着かないっていうのかな・・・
やっぱり「家の布団がサイコー」って再認識した1日でしたわ。
ってなことで、ようやく今作のレビュー。
まぁこの作品はもう何度も観てるし、何なら主題歌も(雰囲気で)歌えるし、今更「ネタバレ」っていうほど隠すことも無いんだけどね。
やっぱり、この頃のジャッキーは本当にカッコいい。
アクションも凄いし、コミカルな動きも「世界三大喜劇王」をリスペクトするジャッキーらしい演技だし、本当にカンフー映画をいい意味で「エンタメ映画」に昇華した立役者ですよね。
で、「ジャッキー=カンフー」って思いがちかもしれないけど、実際に映画を観ればカンフー以外の「超絶スタント」もかなり見応えがあるんですよね。
今作で言えば、激走するバスに傘一本でしがみついて乗り込む(・・一歩手前で落とされる)とか、ガラスのショーケースがたくさん置いてあるデパート内でガッシャンガッシャン割りながら相手を倒すシーンだったり、極めつけは電飾が施されたポールに飛び移って火花を飛ばしながら一気に下まで滑り降りるシーンとか・・・。
今観ても(うわぁ・・・)ってなるシーンのオンパレード。
当然生傷だって絶えないし、生死の境を彷徨うような重傷を負ったことだってあったしね。
そこまで体張って撮り続けたシーンの数々なんだから「日の目を観ずに眠らせておくのは勿体ない」ってことで、ジャッキー映画恒例の「エンドクレジットNGシーン」が楽しみの一つではあるんだけど、下手したら本編よりもシリアスに感じてしまうくらいに過激なスタントの連発で、文字通り「最後まで飽きさせない」。
ってか、これって当時劇場で観たんだっけな?
「プロジェクトA」「スパルタンX」「五福星」あたりは欠かさず劇場で観ていたはずなんだけど、これってどうだっけ?
当時は映画を観に行くと親父が必ず「冥途の土産だ!」って恒例のオヤジギャグをかましながら、お土産にパンフレット買ってくれていたので、もし行っていたら家にある筈なんだけど・・・・。
や~これは劇場で観たかったな~。
先日やってたんですもんね~バタバタで行けなかった・・・(悔)
・・・でね、
今回久し振りに観て感じたこと。
これ、今の時代なら結構「コンプラ警察案件」の映画なんですよね(;^_^A
(まぁここまでコンプラ意識が過剰なのは日本くらいかもしれんけどね・・)
いくら犯人追跡の為とは言え、車で民家を悉く破壊して行くなんてのはまぁ良いとして(いやダメだろ)、女性に対する扱いが余りにも過激すぎて、当時は全然そこまで気にならなかったのに、今のフィルターを通して観てしまうと、一転してヒヤヒヤしてしまうシーンが結構ありました。
特にチェン(ジャッキー・チェン)の彼女メイ(マギー・チャン)に対する扱いがかなりぞんざいというか横暴で「いくら彼氏でも・・・」って思っちゃうくらい。
スクーターで走り去ろうとするメイのリュックに手をかけて無理やり引きずりおろしちゃうとか、約束を平気ですっぽかしたりとか、感情的に女性をビンタするとかとか・・・。
いや、今でも「韓国ノワール」とか「バイオレンス系」とかの映画では普通に観られる描写ではありますけど、今作に関しては一応「コメディ」っていう枠なんですよね。
つまり「笑えるかどうか」っていう基準になってしまう。
これをコメディという感覚で笑えていた時代を「懐かしい」と捉えるべきなのか、ナンセンスな時代だったと悟るべきなのか、ただ単に時代が変わっただけ・・っていう評価で終わっちゃうのかはわからないけど、きっと今この作品を作ろうとすると、知らず知らずのうちに「コンプライ〇ンス」を意識してマイルドな描写になっちゃうんだろうな・・・・。
(子供がマネしたらどうするんざますか!?)みたいな声は年々強さを増しているからね(;^_^A
当時子供だった僕は、いくらおバカちゃんでも「(マネが)出来る事と出来ない事の区別」くらいはついていたし、そういうのもひっくるめてエンタメがちゃんとエンタメとして成立していた時代だったから、TVも普通に楽しかった。
・・・なんか、久しぶりにこれを観て、ヒヤヒヤしてしまう自分がちょっぴり悲しくもありつつ、100%満喫できる時代も経験出来たってことは有難い事なのかもしれないな・・・っていう不思議な感想となりました。
とりあえずこれから初めて観る人は、「時代」だの「コンプラ」だのと野暮なことは気にせずに、純粋に「ジャッキー・チェンの本気」を体感して欲しいな。
この作品にはそれが一杯詰まっているから。