Yumyum

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのYumyumのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

映像はきれいで華やかで凄く良かったが、自分はストーリーはいまいちだと思った。

少佐が無理だな…と思った。
「大人」としても「保護者」としても信用ならない人だと思ってしまった。

テレビ版を見ていたので少佐からの「あいしてる」は「家族愛」の愛してるだと思っていたのだが、まさか「恋愛感情 からのあいしてる」だと明かされて(示唆されて)引いてしまった。

少佐は主人公を自分の年のはなれた妹(または子ども)のように育てていた、のだと思って見ていたのだが、そこに「恋愛感情(しかも大人側からの)」が芽生えることがグロテスクだなと思ってしまった。

「あいしてる」ってなに?というレベルの子どもだった無知な主人公に向ける眼差しとしては気持ちが悪いとしか表現できない。
大人は子どもを守るべきで(そういう意味では戦争にかり出したこともありえないと思っている)「恋愛感情」はなくても「守るべき」でしょうに。
この少佐はあの幼子に「見返り(恋愛的な)」を求めていたのか?とすら思ってしまって(生きてたのに帰らないこと、死を偽装{とまではいかないが}するようなことまでして主人公と距離をとること含め)同じ大人として倫理的に受け付けない。

生きて帰って主人公に謝罪して「育ての親みたいなことしてたのに君に恋愛感情があるから一緒にはいられない」と告げて別れ、それでも主人公が追いかけるならまだ納得できたが…

主人公に対して「刷り込み教育(生まれたばかりの雛が最初に目にしたものを親だと認識し無条件に信頼、執着するあれ)」しておいて、主人公の「人としての自我」を育てるよりも自分に従うような、虐待レベルの育て方+環境化を与えておいて、結局「俺が死んだら諦めるだろ(自由になるだろ)」と思ってるところが凄く不誠実だし、人の心がないなと思ってしまった。

主人公は本当に少佐を「恋愛感情として愛している」のかすら疑問に思えてきてしまった。
(個人的には主人公→家族愛の愛している、な気がしてならない…)
ちょいちょい物語のエピソードの端々にグルーミングという言葉がよぎってしまって集中できなかった。
Yumyum

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