しろくま

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのしろくまのレビュー・感想・評価

4.0
2022.11.26/258/TV録画
〝その手紙を書いたのは、当時話題のドールでライデンの郵便社に所属していたけれど、18歳の時に辞めて以降、彼女の記事を見ることはなくなった。そのドールの名前は…〟

ヴァイオレットのその後が描かれる本作は、電話も普及し手紙を出す人も減って、ドールという職業が廃れてしまった頃の話。亡くなった曾祖母から、毎年祖母に宛てて送られた手紙を通して、ヴァイオレットのことを知った女の子が、ヴァイオレットの消息を伝えてくれるのだが…。

代筆業の経験を重ねながら、いつかギルベルト少佐に会えると信じて待ち続けるヴァイオレット。ある日一通の宛先不明の手紙から、物語が大きく動き出す。まさかギルベルトが…な展開に、戦争が終わって何年もたっても、ある思いにとらわれている人の苦しみを知ることとなる。そのわだかまりをヴァイオレットがどう解きほぐしていくのかが見どころかな。

ヴァイオレットが表舞台から姿を消しても、ある島で発行されているアイテムが、彼女のその後のことを伝えてくれている。人々の思いを繋ぎ続けたヴァイオレットのエピソードにほっこり。どんなに通信技術が発達しても、手紙の役割は大きいってことね。
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