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マチルダ 禁断の恋のmaiのレビュー・感想・評価

マチルダ 禁断の恋(2017年製作の映画)
3.5
良くも悪くも雰囲気映画でした。
とにかく美しくて絢爛豪華で…ロシアの芸術美を魅せつけられた一方で、物語自体は登場人物の感情が表面を滑っていくようで、あまりにも心情表現が乏しいように思います。誰にも共感できず(主役のニキとマチルダも漏れなく)、観終わった感想は「美しかった」に尽きます。どの人物像も深みがなくって、初めに与えられた役所を粛々と演じているようで…。
ただ、これが雰囲気を味わうのが醍醐味の映画として作られているのなら100点満点です。めちゃくちゃ凝っていて、衣装からステージから屋敷から…キラキラしてて美しすぎました。
もしかしたらそれぞれの人物やこの恋愛を取り巻く歴史を知っていれば、内容を自分自身で補完できて楽しめるのかもしれませんが…勉強不足のため…取り敢えずみんな収まるべきところに収まったのだなぁという感じです。

映画としての画は十二分に満ち足りてるのですが、物語としては浅いままで終わってしまっていて、感情部分を自分で想像しなくてはならず(かといって、共感を持てないのでそこも微妙で)、題材としてはすごく完璧なのに勿体無いなと思いました。

完全に余談なのですが、主役の女の子がモデルのケンダル・ジェンナーに似てる気がしました。我が強くて、そして心の奥には誰にも話してないような深みを持つ感じ…若々しいのに不思議と妖艶で、この子なら異性だろうと同性だろうと惑わされてしまうだろうなぁと思いました。
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