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将軍家光の乱心 激突のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

将軍家光の乱心 激突(1989年製作の映画)
4.6
将軍・徳川家光(京本政樹)は性格、容貌が自分と似ていないという理由で長男・竹千代を嫌って佐倉藩に預け、次男・徳松を溺愛していた。その上将軍継承に絡み、阿部重次(松方弘樹)に対して竹千代を殺すよう命じていた。ある日、竹千代を幕府の刺客団が襲ったが、石河刑部(緒形拳)ら凄腕の浪人達が護衛していたため、事無きを得た。佐倉藩主・堀田正盛が家光の陰謀を考えて備えていたのだ。石河刑部と家光、阿部の間にも因縁があった。かつて石河は妻を阿部によって家光の側女として無理矢理召し上げられていたのだ。それが、お方の方であった。幕府から竹千代に元服式を行うので江戸城へ出仕するよう命令がきた。罠と知りつつ竹千代は石河らに守られながら江戸城へと向かった。途中で幾度となく伊庭庄左衛門(千葉真一)率いる幕府の刺客に襲われたが、命知らずの浪人達は竹千代を守り抜いた。石河も一騎打ちの末、伊庭を破ったのだった。石河も命を投げうって、竹千代を江戸城へと導き、死に際に矢島局に小刀を渡して竹千代を頼んだ。家光はお万の方に竹千代を毒殺するよう命じたが、かつての夫・石河が命を賭けて守ろうとした竹千代を殺すことはできなかった。家光はついに自分の手で竹千代を殺そうとするが、矢島局に小刀で刺されたのだった。
中島貞夫と松田寛夫の脚本を降旗康男が監督したアクション時代劇。 ジャパン・アクション・クラブを率いる千葉真一が本格的にアクション指導として作り上げた、日本映画離れした迫力満点で爆発やハイスピードで迫力満点の一騎打ちや集団チャンバラ満載のアクション巨編です。冒頭の竹千代が宿泊していた湯冶場を刺客が襲い、緒形拳率いる護衛の浪人と刺客の集団チャンバラを爆発と共に描くアクションシーンから、緒形拳率いる様々な得意技を持った護衛と千葉真一率いる刺客と長槍や槍など様々な武器やダイナマイトを使った迫力満点の集団チャンバラや爆破や山間を綱渡りするシーンやアクロバティックな騎馬戦や人馬もろとも火だるまになるなど日本映画の枠を超えたデスウィッシュ・スタントやファイヤー・スタントやゲリラ戦法をミックスしたアクションシーンが満載で、ラストの宿場町での緒形拳と千葉真一の一騎打ちまで、山田風太郎の伝奇小説のオマージュや千葉真一が手掛けたアクションをセリフオマージュ&バージョンアップを絡めて日本映画で最高のチャンバラ映画を作り出すぞという千葉真一の熱気と熱意があふれるチャンバラ映画の傑作で、緒形拳と竹千代の疑似親子的な触れ合いと成長のドラマも心温まるし、クライマックスでの緒形拳vs千葉真一の一騎打ちと多勢に無勢の軍勢を前に緒形拳が立ちはだかるシーンは、熱く心を揺さぶります。
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