『僕のお日さま』の予習で奥山大史監督デビュー作を見た。
予告ではわりとユーモアやナンセンスを織り交ぜた作品かと思ったが本編はまったくテイストが違くていい意味で裏切ってくる。
奥山監督のカメラワークが素晴らしすぎて、友達と遊ぶ人生ゲームやいくつかの長回しのシーンが印象的。
それだけに不意に手持ちカメラで友達との雪遊びを映し出され、ドキッとさせられた。
主人公の少年ユラが雪の中走り出す名シーンは同じく子供が走る『コット、はじまりの夏』の名シーンと並ぶくらい素晴らしい!
人物や景色を繊細に描いているがゆえ、中盤から思わぬ展開になるがそれも無理がなくスッと受け入れて観ることができた。
北海道の雪景色もうつくしく、幾度もおりこまれる「お祈り」のシーンもうつくしい。
奥山監督、デビュー作にしてこれはおそるべし!