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僕はイエス様が嫌いのsonozyのレビュー・感想・評価

僕はイエス様が嫌い(2019年製作の映画)
5.0
まだ23歳!の奥山大史(おくやま ひろし)の初監督作。
父・奥山和由、兄・奥山由之というサラブレッド血統でしょうか、素晴らしかったです。
未来の才能を讃えて満点!

幼稚園から大学までミッション系のスクールに通っていたという監督の経験が活かされた作品という事で、音楽もすべて賛美歌で構成されてます。

ミッション系の小学校に転入してきた主人公のユラの神様(イエス様)への思いの揺らぎがキュートに描かれてます。

神様っているの?祈ったら願いを叶えてくれるの?一番必要な時には出てこないの?...

ユラ役の佐藤結良くんがいいですね〜。あの髪型、ぶかぶかの制服、そしてチャド・マレーン演じる"miniイエス様"を生み出す想像力?笑

転校先で仲良くなったカズマの別荘に行ったシーンで、カズマのお母さん(佐伯日菜子)を、ユラが「いつも笑ってるし、いつも祈ってるね。」と語ったり、お母さんが温かいココアのおかわりを注ぐシーンのほっこり感。(ココアが久々に飲みたくなります。^^)

冒頭と後半の、障子に穴をあけるという印象的なシーン。
賽銭箱 x miniイエス様のシーン。(日本ならではの面白い宗教観)
ユラが花束を持って学校の階段を上るシーン。
壇上でユラが「ドン!」しちゃうシーン。
ラストのドローン俯瞰シーンとGLORIA/荒野の果てに♪ ...など
ワンシーンワンカットの素晴らしいシーンも多数。

ユラのキャラと、"miniイエス様"のコミカルさが世界にウケたのが想像出来ますが、英題を「Jesus」とシンプルにしたのもいいですね。

サンセバスチャン国際映画祭: 最優秀新人監督賞
ストックホルム国際映画祭: 最優秀撮影賞
ダブリン国際映画祭: 批評家協会 最優秀撮影賞
ほか。
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