こと

マチネの終わりにのことのレビュー・感想・評価

マチネの終わりに(2019年製作の映画)
4.5
ネタバレ

去年映画館で鑑賞しました。
パリの街が舞台であったことが
日本からみて
非常に非日常的であり、かつ
ロマンを膨らませるのに
相応しい背景で、
また
あのノスタルジー溢れる
映像が素敵。と思っていたら
フィルム撮影だったそうで
ぬくもり感じる映像がさらに
温かく包んでくれました。

石田ゆり子さんの
普段のハニ坊~ハニちゃん~という
可愛らしい雰囲気に親しんでいたせいか
あの福山さんとのキスシーンは
ドキドキしたのは
わたしだけではないと思います(笑)

石田さんの元旦那さん役の方の一言
憎いんだ。だったでしょうか。
その短い一言に他の男性に心が
移された時の男の敗北感のような苦悩が
垣間見れて
一番印象に残った言葉でした。
しかーし、(笑)
やっぱり最低なのは
福山さんを自分のものにするために
偽りを作ったマネージャーです。
人として、どうなんだ!と
おもいましたが、
自分優先の若さ故の 過ちは
内容は違っても誰にでもあると思います。(わたしにもありまする。です。)
マネージャーの罪な行いによって
ふたりは引き裂かれ
心の持っていき場がない状態のままで
月日が流れましたが、
一番苦悩して心をすり減らしたのは
マネージャーだったと感じます。
そして罪の意識から解放されるために
告白。
愛した人に本当に愛されなかったことが
最大の悲しみだと思います。

ラストシーン
長回しの撮影
じわじわと幸せの予感、
ふたりが対面したとき
ゆり子さんの柔和なお顔
福福した
白いお餅みたいなぽっぺたから
キラキラした粒子が
映画館のわたしの頭上にも
降り注ぎました。
こと

こと