べに

マチネの終わりにのべにのレビュー・感想・評価

マチネの終わりに(2019年製作の映画)
3.3
ダメというのとも違うんだけど、なんか、なんか物足りない。
期待が大きすぎたのかな?
福山雅治と石田ゆり子、大人の恋物語かと思ってたけど。

原作は読んでいないので、味わい方が分かりませんが。

各論では「未来によって過去は変えられる」を思い出させる場面が散りばめられているけれど、その画がいまひとつ素敵でない。
「蜜蜂と遠雷」のときも思ったけれど、音楽をキーにしている作品って、今回はギターの音色を使いたいがために、他の音を基本シャットアウトしてて、でも『静』を超える画が撮れてないので、気持ちが盛り上がらない。
で、総論では私はホラー映画並みに怖さを感じてしまいました。

恐らく、私がホラーに感じたところも、「未来によって変えられる過去」なのだろう。
そもそも大事な時に、不運な偶然が重なっただけで、「縁がなかった」のだろうから、誰と別れた誰とくっついた、こと自体は構わないのだけれど、スマホの中身を覗く時点で私はもうその先が受け容れられませんでした。

脚本としてはワンエッセンスだったことかもしれませんが、私にとってはそこがもうダメで、なんかこの作品全体の興味が削がれた感じでした。

パリとニューヨークと、長崎(本当に長崎かどうかは知らないけど)ロケという大掛かりな作品で、予告編に使われていた2人がランチをするパリのカフェのシーンは素敵だと思えたけれど、それ以外は・・・
確かに住んでいる人にとっては日常生活を送る街でしょうが、日本人が憧れる街、しかも福山雅治、石田ゆり子、せっかくなら「わぁ、私もここ歩いてみたい!」と思うような素敵な画が欲しかったです。映画なんだもん。

ということで、少々消化不良。 
べに

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