このレビューはネタバレを含みます
戦艦建造計画と予算計画の不正を暴く事で戦争を止めるという着眼点が斬新。
メーカーと癒着してわざと安い見積もりにして他の発注で利益確保するなんて本当にやりそう。苦笑
何より存在感が抜群だったのが田中泯の平山中将。山本五十六との対比が面白い。
山本五十六というと大局観を持った優れた人間で、最後まで米国との戦争には反対していた人間と描かれがちだが、、、
いや〜、反対なんだけどサ。どーしてもっていうなら真珠湾かな。。。（てへっ）
と、軍人としての血は抗えないとばかりに本音をポロリ。
一方、交戦派に見えた平山が、実は日本の敗戦を見越して準備をしていたという対比は皮肉が効いていて実に面白い。最後の大和建造の真意を語る場面は、まさにどんでん返し。
これもゴリゴリの権威主義、古い成功体験から離れられないthe老害である橋爪功が居てのこそ。
そんな強烈な存在感を放つ出演者達と対峙するのが天才数学者である菅田将暉。
演技が少し大袈裟なのはご愛嬌としても、天才だが人間的にはまだまだ青い主人公をよく演じれていると思う。
あと、ゴジラ-1.0でも登場の浜辺美波は昭和衣装が非常に似合う。
そんな感じでキャラが個性で中々に見応えあり。話もスピード感があってハラハラさせてくれる。
エンタメ作品として個人的にはかなり楽しめた作品でした。
