みさ

岬の兄妹のみさのネタバレレビュー・内容・結末

岬の兄妹(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

和田光沙さんの怪演が光る作品。何がどうとか語れないけど、単にお芝居がうまいとかじゃなく日本にもこういう演技をする俳優さんがいるんだって感動した。
兄役やお気に入りの客役もいい演技だった。
ただ、当たり前ながらに精神疾患や知的障がい者は健常者が研究して演じる一方で身障者は当事者が演じるしかない構図がすごく残酷だなと感じたし、でもそう感じる事自体がそういう方たちに対して失礼なのではないか…とかモヤモヤと考えてしまう。

内容としては導入からラストまでそこはかとなくギルバートグレイブらしさが漂っていたと思う。
他レビューでも指摘されてるし実社会ももちろんそうだけど、多分この兄妹は福祉を拒んだんじゃなくてそこにアクセスする知識がない。他者との関わり合いを見るに兄も知的にグレーな人なんじゃないかな。極端な話、「生活保護って何?障害者手当って何?税金払えない俺らが役所に行ったところで何もしてもらえない。」くらいだったとしてもおかしくない。
はじめくんがああいう対応しかしなかったのも、兄妹側から縁を切るよう仕向けてたのかな…と。
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