くぅー

彼女はひとりのくぅーのレビュー・感想・評価

彼女はひとり(2018年製作の映画)
3.9
“私抜きで全部うまく進むのが嫌だ。”

自殺に失敗して生き延びた女子高生が、教師と密かに交際している幼馴染のクラスメートを脅迫し始めるが、その全てには過去のある出来事が複雑に絡んでいて…というドラマ。

そんな本作は、4年前の中川奈月監督による大学院の修了製作ながら脚本の完成度の高さから、あの黒沢清監督らから注目を浴びた作品で…僅か60分ながら、大いに納得して見終えましたね。

そう、いわゆる自主制作のチープさはあり、明るいアオハル要素は皆無で、時折見せるホラーなテイストに好き嫌いはあるでしょうが…彼女が自殺した理由等、終盤で一気にパズルが埋まるあたりは見事です。

そして、あのラストも巧みで…なるほど、一見の価値はあるかと。

なお、俳優陣では、福永朱梨に金井浩人らのこれから出て来るであろう若手の熱演もナイス。
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