櫻イミト

グロムダールの花嫁の櫻イミトのレビュー・感想・評価

グロムダールの花嫁(1926年製作の映画)
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ドライヤー監督が「あるじ」(1925)と同年にノルウエーに招かれて制作。ノルウエーの田舎グロムダル村のカップルが周囲の反対を押し切って格差婚を遂げようとする物語。未DVD化。

脚本を用意せず短期間で撮りあげた一本。そのためか物語は展開に乏しく少々物足りない(※ただし本来115分のところ現存フィルムが71分だけなので正しく鑑賞することは不可)。映像はドライヤー監督作品の中では珍しく大自然ロケーションがベースで、風景は美しく切り取られ、川に流されるスペクタクルもある。ここの演出はドライヤーが影響を受けたグリフィス監督の「東への道」(1920)のクライマックスを模倣してみたのかもしれない。

※ドライヤー作品のレビューは残すところ「二人の人間」(1944)だけなのだが、Filmarksに掲載されていないため本日事務局に掲載リクエストを送った。

※監督の次作は「裁かるるジャンヌ」(1927)。
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