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この世界の(さらにいくつもの)片隅にのchaooonのレビュー・感想・評価

4.5
現在、日生劇場で上演中のミュージカル版『この世界の片隅に』を観劇して来たので、映画版も合わせて鑑賞✨

こちらは通常盤に新たに30分以上のシーンを追加した拡大版🎞️
通常盤は以前に鑑賞・レビューしたけど、こっちは初鑑賞👀
通常盤もかなり感動したけど、観たのは気付けば5年も前だったので、新鮮な気持ちで観れたし、追加シーンは更に深みが増していてまた違った思いが生まれた🥹

ざっくり言うとリンさんとのシーンが大きく増えて、人間関係もより複雑に。
2回目というのもあるかもだけど、前作に感じた戦争映画でありながら穏やかで地続きの日常の尊さみたいなものよりもすずさんの感情面の揺り動きや彼女の居場所は?って部分が凄く前面に出ていて印象がなんか違ったな🤔

リンさんだけじゃなく遊郭で一緒に働くテルちゃんとのエピソードや、綺麗に着飾ったお花見のシーンもそこで貰った口紅も、どれも印象的🌸
通常盤だと苦労が見え隠れする親切なお姉さん的存在だったけど、グッとあの時代に生きた彼女たちの姿を感じる作品に変化していた。
以前は「戦時中の市井の人々の暮らし」みたいな印象が、今回は「辛い時代に生きた女性たち」という印象になったかな🥹

そしてなんというか、より大人の物語に感じた🫢
それはすずさんの妻としてのあり方だったり、周作さんがすずさんと結婚するまでの経緯や過去だったり、家族親戚がこの2人の結婚にかける想いだったり。
水原さんがリンさんを訪ねてきた時の周作さんの行動の裏付けの部分というか、何を思ってああいう行動に出たのかも納得感が加わったなあ〜。
そして夫婦としての営みのシーンがあったり🫣
なんか絵柄もほんわかしてたイメージだったからこういうシーンあるとは思わず、あれ?これ前観た通常盤あったけ?あれ??みたいな感じでちょっと戸惑う🙈

そして後半に行くほど、辛く泣ける部分ってのは多分シーンとして変更は加わってないのだろうけど、前回こんなに泣いたっけ?ってくらい号泣してしまった😭

戦争が終わって終わりじゃなくて、そこに対するすずさんの憤りとか、その後の軍の解散までお勤めする周作さん、身の回りのものを売ってなんとか食いつなぐ人々の姿、戦争が終わっても急に楽になるわけでもない現実を淡々と描くのもやっぱりいいなと思った😌

疎開の中にも、建物疎開、家財疎開と色々あるのも知らなかったので、ふむふむと思いながら観れたし、最近オッピーの予習で原爆関連のことを見たり調べたりしたので、以前よりもより当時の状況に思いを馳せてしまった再見となった😌

記憶以上にすずさん役ののんの声(読みづらいw)がハマり役で、のん意外にすずさん役考えられないな〜とまで思ってしまった😌
それと5年前に観た時よりも、細谷佳正さんの声が大好きになってしまっているので、周作さん喋る度にキュンとしてしまった🥹






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ここからは余談☕️

先週、日生劇場で上演中の日本オリジナルミュージカル『この世界の片隅に』を観劇して来ました🎶

作曲はなんとアンジェラ・アキ🎹🎼✨
最近見かけないな〜と思ってたらブロードウェイミュージカル制作を夢見て、アメリカに一から音楽学び直しに行ってたっていうから気合いの入り方が違う!
その心意気は伊達じゃなく、音楽がどれも良くて感動したわ🥹🎶✨

主要キャストはWキャストだったけど、大原櫻子ちゃん、海宝直人さん、平野綾さんの組み合わせで鑑賞✨
ミスサイゴンで胸打たれた昆ちゃんとだいぶ迷ったけど、すずさんのイメージ的に櫻子ちゃんの方がやっぱり合ってた気がして、凄く満足🥹
作曲がアンジェラ・アキだからポップス寄りなものも多く、歌手活動もしてる櫻子ちゃんの歌声のもマッチしていた✨
海宝さん安定のうまさ🥹💕
周作さんの素朴で優しい感じもハマってたな🥹
平野さんは前に観た『ブロードウェイと銃弾』の役がだいぶ弾けた感じだったので、今回のリンさん役大人っぽさと色気が溢れてて、それでいて下品じゃなくて全然イメージ違ったし、声優さんやってるだけ合って声が素敵なのよね🥹
久々に観たお姉さん役の音月桂さんもさすがって感じだったし、すずさんに「アンタの居場所はここでもいいし…」って声をかけるシーンの歌がめちゃくちゃよかった😭

内容としては「さらにいくつも」に沿った脚本ラインで、お茶碗やお花見のシーンもあります🌸
お花見のシーンが曲も華やかな見せ方もドラマティックになってて一番お気に入りのシーンだった✨
なんか胸がいっぱいになったわ🥹
アニメと大きく違うのは時系列通りではなく、序盤からショッキングなシーンを入れて来て、それより過去のシーンは回想形式で進んでいくスタイルだったのは緩急があってよかったかも。

朝、「さらにいくつも」の後半を観て号泣して、午後にミュージカル版観てまた号泣したから、カラカラになってしまった1日だったわ😭
てか結末知って観てるから、晴美役の子役の子が出てくるだけでもう涙が滲んでしまったよ😂

原作、ドラマ版を見てないので、あくまでアニメとの比較になってしまうため、どうしてもあの素朴さや日常の中の温かみや反戦のメッセージみたいなのは出しきれなかったな〜と感じてしまったけど、「居場所」ってところにフォーカスした内容だったし、歌で包み込む、それでいて解放感のある表現は好きだった✨
すずさんのスケッチブックを模したような背景や場面によって見え方の変わるセットやも凝ってたし、日本だからこそ描ける物語・ミュージカル作品として素晴らしい内容だったのは間違いなかった🥹
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