おとりさん

この世界の(さらにいくつもの)片隅にのおとりさんのレビュー・感想・評価

5.0
2016年に公開された「この世界の片隅に」に、主人公のすずさん・友人リンさんの交流、周作さん(すずさんの夫)とリンさんの繋がりなどが追加された作品。
追加シーンがあることで、より作品世界を掘り下げて楽しむことができます。

主人公のすずさんの惚けたキャラがいい。周囲の人物も善良な一市民。
なので戦時下を描きながらも、何故かしらほのぼのしたムード。

一方、油断していると突然に、映画館を満たす空襲警報、プロペラ機の音や、戦艦や家の爆破される音、頭上から爆弾が降り注ぐように、暴力的な音が降り注ぐ。
暗闇の中、ショックのあまり、涙ぐむ私。

私たちが生きている毎日は、決して普通ではないこと、コロナ禍の今なら更に身にしみると思う。

「火垂るの墓」もいいけれど、この作品も、日本のみんな、世界のみんなに、見てほしい作品。