安堵霊タラコフスキー

春のめざめの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

春のめざめ(1963年製作の映画)
4.9
スウェーデンで作られた春の悶えという映画、この映画のタイトルを見るとどうしても邦題が似ている今作を思い出してしまう。

海辺の野生的な少年少女の姿が実に美しく、さながらサタジット・レイとフラハティを混ぜたような描写の数々に息を呑むことしきりだった。

未成年にやらせるにはちょっと酷な肉体的描写もいくつかあったが(というかあの横乳見える服だけでもキツいものがあったろう)、原始的な恋愛模様っていうのも中々に見応えがあったし異国情緒ある服や装飾も結構良かった。

ラストもそこそこ後味悪い感じだったけど、それもギリシャ悲劇が生まれた国らしいっちゃらしいし、その悲劇性が故に美しい映像も際立つ側面があったようにも思えた。