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7月22日のprocerのレビュー・感想・評価

7月22日(2018年製作の映画)
3.3
事件の事を知り、覚悟を決めて鑑賞。
こういう作品は、エレファント以来。
ノルウェイで実際に起きた、
1人で77人もの死者を出した
テロ事件が題材。

調べると日本では4人以上であれば、
ほぼ死刑とネットでは出てくる。
77人の命を奪った犯人の、
劇中誰からも共感を得られない
ねじが外れた政治的要因も、当然の結果で
本当に腹立たしい。

事件後に必死に治療しリハビリする
青年を主眼に置いている。
悔しさ、憎しみ、負の感情にも
苛まれながら、何故彼は頑張るのかは
劇中で観て欲しい。

日本は世界で最も安全な国と
言われているが、前首相の時も
そうだが、一歩間違うと大惨事に
なりかねない面をはらんでいる。
いつも後手に回る対応。
火気であれほどの事件があっても、
すぐに恐ろしさはなかったかの
ようになってしまう。
密閉された新幹線の事件、
密度が200%を超える電車。
すれ違えないほどの雑踏。

ニュースやネットは、
政府の堕落さを煽りまくる。
頑張ってる人もたくさんいるのに。

この作品は警鐘そのものであり、
どれだけの苦しみ、悲しみを
生み出すかがよくわかる作品。
別作品で、悲劇のみに絞ったものが
あるようだが、私は
もう観るのは厳しいと思った。
ヨーロッパの人が観たとき、
ノルウェーの人が、ドイツが、
それぞれ観た人によって
感じるものは違うと思われる。
胸に鈍い苦しみを残す作品、
現実はエンタメとは違う。
そういう判断が出来ない人も
世の中にはいるから恐ろしい。

鑑賞後30分、私は今
胃の痛みに耐えている。
正直言って、覚悟の上だったのに
こんな事は初めて。
レビューを1000本超えて、
多分書いてないものを含めて
倍の2000本は鑑賞してきたが、
こんな事は初めて。
それほど悔しさや苦しさが残る
作品なので、共感性が高い方は
注意して下さい。
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