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7月22日のmのレビュー・感想・評価

7月22日(2018年製作の映画)
5.0
ポール・グリーングラス監督、最新作にして最高傑作。

もう既に世界中に根を張ってしまっている、この醜悪で酷薄な偏見と被害者意識にまみれた『凡庸な悪』(意味は違いますが)に、それでも人は知性と理性と秩序と勇気を保って冷静に強く向き合わなければならない、その苦しみと覚悟が事件後の被害者と加害者側弁護士をみっちりと描く構成に現れている。
相変わらずの臨場感と緊迫感、映画話術のさり気ない圧倒的な巧さ(「ユナイテッド93」と同じように、この映画は見事に『面白い』)。全役者が映画の中で生きている。Netflix映画の矜持。今必見の大傑作。
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