白黒映画ならではの美しさ、画のスケール感と、長回しでのカメラの横移動が素晴らしい。
主演の女性、表情や物腰から、借り物ではないこの人自身の人間味が滲み出ているようでよかった。
多くのエクストラを使ったシーンも迫力があった。
特に忘れがたいのは、海のシーン、暴動のシーン、出産シーン、映画館、クリスマスのピクニック、そして水浸しの田舎村を歩くシーン…。
タイルや階段など、出てくるもののディテールも、いちいちこだわりが感じられたし、たくさんの犬たちもメキシコらしい。
監督のこだわり、想いが溢れる作品だと感じた。