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ROMA/ローマのmisaのレビュー・感想・評価

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)
4.0
一貫してモノクロで乾いた温度で映される日常。
中盤までは遠目からの水平的なカメラワークで個人に感情移入があまりできない。
そこからの後半の刺激的なシーン登場人物達の大きな感情の動きに追随して大きく感情を揺さぶられる。

娯楽としての白人の銃、生死をかけたメキシカンの銃。
白人で裕福なものの旦那に捨てられる母親と、望まぬ妊娠で裏切られる主人公。
色々な対比によって浮き彫りにされる、違うことと同じこと。

全てを通して、生死の物語だった。

最後の、産まれてきてほしくないという独白と、光をバックに海にたたずむシーンが素晴らしすぎた。

完全に大衆向きではないと思う(これを家でNetflixでみてたら大抵の人は前半で寝るか観るのやめると思う)なかでほんと、カンヌ馬鹿野郎と思うし、アカデミーがこれに賞をあげたのはすごいなぁと思う。
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